こめじるし
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こめじるし

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田んぼとくりかえし

2021/04/22

田植えを前に水をはった田んぼを見て

「海みたいねー。」と次女が言った。

「そうだね。ここに今からお米の苗を植えるんじゃね。」と私。

 

それを聞いていた長女が言った。

「お母さん、私気づいた、いま気づいたんよ。

田んぼってね、くりかえしなんじゃね。」

 

そして言葉を続ける。

「だって水を入れて、苗が大きくなって、お米が育ったらみんなでとるじゃろ。そしたらまた最初に戻るじゃん。」

 

私はとてもうれしかった。

2歳の次女には海みたいに見える風景も

5歳の次女が言う「くりかえし」も自然が教えてくれたことで

 

そのくりかえしは、きっと人生の支えになり

何かを考えるときの軸になってくれるであろうと思う。

 

季節はめぐり、自然はくりかえす。

そこから生まれた食に恩恵を受けながら営むくらし。

 

実は私が教えてあげられることなんてほんのわずかで

自然のそばで、それらに目や耳をかたむけていれば

それだけで十分豊かなんだな。

 

肩の力がすとんと抜け、今ここにいるありがたさを実感した。

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ことばと気持ち

2021/03/9

言葉を使うことや、話が上手なことは

さして必要ではないのかなと、このところ思う。

 

お店にたっていても、お客様に対してかける言葉には

とても気をつかうのだが

むしろそれは言葉自体と言うよりは

タイミングであったり、相手が必要としているかとか

その周辺にあることに対して繊細に考えているのだと思う。

 

子供たちを見ていても、子供たちは言葉より

私たち大人の行動や姿勢をよく見ている。

このことに気づくのに時間はかかったが

それによってある意味で行動を精査できるような

とても心地のよい子供たちへの接し方を

探すことができるようになった。

 

言葉が大事ではないと言いたいのではなくて

そう気づいたからこそ

そこにある言葉は存在感のある言葉になると思う。

 

いらっしゃいませ。ありがとうございました。お気をつけて。

 

いってらっしゃい。おかえり。ありがとう。ごめんね。

 

大切にしたい言葉は、そこに気持ちがあれば

きちんと相手の心に届くと思う。

 

だから私は言葉について考えるのが好きなのだと思う。

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甘さと辛さ

2021/02/12

唐突に5歳の長女が2歳の次女の面倒を

見はじめることがある。

 

「一緒に遊ぼうねー。これやってみてごらん。上手だねー。」

とつきっきりになり何から何まで見てあげようとする。

 

次女は嬉しそうにもあるが

いつもの様子でない姉の様子をいぶかしげに見ている。

そして容赦なく姉の言葉をはねのけてしまうことも多い。

 

「いらない。今それやらない。」

そしてそんな言葉を次女が発したら最後

姉は怒りに満ちた声で妹に言う。

「もう、せっかくやってあげとるのに!もう知らない!はーちゃんだいきらい!」

 

優しさと恨みは表裏一体なのだ。

そんな時私は長女に何と声をかけたら良いかと思う。

 

そしてまだ成長と甘えをいったりきたりしている長女と

遠慮を知らない次女のやりとりを

見ていて微笑ましく思う一方で

はたと、我にかえる。

 

大人にも同じことが言えるのかな。

誰かのために、何かをするということは

それ自体が目的であるよりも

 

自分が好きなことがそこにあって

それを続けることがやがては人のためになっていた。

その方があり方として気持ちが良い気がする。

そんなことを思いながら、思いにふける。

 

小さな子供たちはまだまだ本能そのままを

むき出しにしてぶつかってくる。

そのことが大人にとって考えさせてくれることは

意外とたくさんにあって

 

1歳の時の親は初めてで1度きり。

2歳の時の親も初めてで1度きり。

2人目は1人目と全く違うし

また1歳の時は1からやり直し。

 

ずっと子供たちが大人になるまで

一人一人が一つ一つ歳を重ねるたびに

親は「初めて」を繰り返すのだと思う。

教科書もなければ、決まりきった方程式もない。

 

だから迷うし、おもしろさや感動も大きい。

自分たちのベクトルに合わせるのではなくて

子供たちの言葉や様子が教えてくれることに

目をこらして、耳を澄ましていたいなと思う。

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炊き風呂と家族

2021/01/15

我が家は五右衛門風呂。

風呂の温度は薪を燃やす加減によるのだが

 

入った最初は熱くても良いけれど

子供たちが一緒に入る頃には多少ぬるめが良い。

そうなると微妙な燃やし加減が必要で

もはや毎日のことなので風呂を焚いてくれる

父さんはその要領を得ている。

 

しかしながら「熱い?」や」「もう少し燃やそうか?」といった

薪を燃やす人と入る人とのコミュニケーションが必要で

先に入った人は、後から入る人に

「もう少し燃やしとこうか?」といった気遣いも生まれてくる。

 

子供たちもいて忙しい中で

なぜあえて五右衛門風呂かと言われることもしばしば。

でも、生活の中で人が人のことを想像したり

思いやったりする機会は「自動」に囲まれるより

はるかに多いと思うのだ。

 

五右衛門風呂は大変。確かに大変。

けれど寒い冬に薪で温まった湯につかると

あたたまることはもちろん、家族の距離もぐんと近くなる。

 

つい忙しさに手放しがちな生活の中の色々な行為。

簡単に捨ててしまわずに、できる限りは大切にしたい。

 

 

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おき火とマスク

2020/12/10

ありがたいことにこめじるしは

常連さんたちがおき火のようにあたためていてくれて

世の中の動きを見ていると

不安になるような心持ちも

お客さまの顔を見て、お話をして

それでほっとするような、大丈夫だよと

守られているようなそんな心地がする。

 

世の中マスクをしなければいけないという決まりごとができると

「マスクをしていない人はいけない人だ」という考えが生まれ

公共の場では咳エチケットをという決まりごとには

「咳をする人は何か悪いものを持っている」という疑念が生まれる。

 

そんな中にあって、できていないことに目を向けるよりも

できていることに目を向けたいと思う。

こめじるしに来てくださるお客様には

いろいろな疑念を向けるよりも

マスクを着用してくださってありがとうございますと

来てくださってありがとうございますと

ただそんな気持ちでお迎えしたいと思う。

 

本当に心がけなければいけないことは

世の中の決まりごとに添うだけではなくて

一人ひとりが自分の頭で考えて判断することだと思う。

 

コロナウィルスの感染拡大によって

心の温もりまでも消えてしまうことは恐ろしい。

まだまだ先行きの見えない状況の中で

丁寧に淹れたコーヒーと焼きたてのおやつで

少しでもお客さまの心がほぐれたとしたら

こめじるしをやっていてこれほどうれしいことはない。

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偶然と必然

2020/11/26

「印刷物は本当に力を持っていて時間を超えていく。

それがたまたま誰かに見られ、

その人の記憶や何かと照合してくれればいい。」

何気なく雑誌をめくっていたら

写真家 森山大道の言葉が目にとまった。

 

そういえば、これまでの人生で

「たまたま出会ったもの」の方が自分に大きな影響を与えているような気がする。

何かを求めて探そうと思うと簡単に見つけられる時代だけれど

偶然は求めても得られない。

 

何もが無駄をなくし、簡略化する時代にあって

必要なものを、必要な分だけ手に入れられる今。

 

必要なものって何だろう。それは誰が決めるのだろう。

余剰から生まれるものや、無駄に思えるものの中に

実は大切なものが転がってはいないだろうか。

 

時代の流れに、大切なことまで流されそうな心地がするけれど

偶然の楽しさ、無駄なように思えることの中にある意味までも

捨てずにいたいなと思う今日この頃。

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秋と萩

2020/10/1

萩の花が今年も咲いた。

この花が好きで、こめじるしの庭に苗を植えて

きれいに咲いた翌年には

秋生まれの次女の名前を「萩乃」と名付けた。

 

毎年この花がきれいに咲くたびに

秋の訪れを感じながら子供の成長を改めて感じる。

 

こめじるしの森にはたくさんの木々があって

紅葉がきれいな秋、荒涼とする冬、芽吹きの春、蒼々とした夏と

植物が季節の訪れを教えてくれる。

 

子どもの成長も、忙しさで感じ入ることもない日々だけれど

自然は常に変化して、季節がめぐることを着実に知らせてくれる。

 

おでかけしなくても、何か特別なことをしなくても

視点を変えてそこにいるだけで豊かな気持ちになることができる。

それは自然のそばでくらすことができているおかげ。

 

刻々と変化する子どもたちの「今」を大切に見つめたいと

日ごとに色濃くなる萩の花を眺めながら思った。

 

 

 

 

 

 

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