エピソード11
こめじるしを初めて以来、妊娠中のお母さんや、
小さい赤ちゃんを連れて来られるお母さんが多い。
お腹が大きい、その特別な時をカフェでゆっくりされる姿や
産後でお仕事に復帰されるまでのお子さんとの大切な時を
こめじるしで過ごしてくださることはとてもうれしい。
里帰りで、実家に滞在する間だけ来店されることが多いので
一瞬の出会いではあるけれど
次にお会いした時に、お子さんが産まれていたり
そのお子さんが少し大きくなっていたり
時の流れをお店として見させていただくことはとても幸せで
「こんな人に使ってほしい」とかっちり定義していないこめじるしも
利用してくださる人に輪郭を作っていただいているのだなと
ありがたい気持ちにならざるを得ない。
今年もよろしくお願いいたします。
昨年末の雪が溶け、雪のない暖かな年始となりました。
こめじるしは、今年で10年目を迎えます。
10年という年月はあっという間で
しかしながらその間に家族が増えて、
こめじるしからたくさんのご縁も広がり
とても濃厚な一言で表すことができない
年月でもあります。
さてここから、こめじるしはどんな風に進んでいこうか
日々夫婦二人であれやこれや語っておりますが
とにもかくにも私たち自身がこめじるしとして
変わらずここにいられること、
これからもここにいたいと思えていることが
奇跡に近い幸せだと思います。
今年も一年、あいかわらずの試行錯誤の日々ですが
こめじるしをどうぞよろしくお願いいたします。
エピソード10
長女も次女も、赤ちゃんの頃はこめじるしで長く過ごした。
そうなるとお客さまも子どもに気をかけてくださり
気づいたら、お客さまからお客さまへ
抱っこが連鎖していることもあった。
赤ちゃんの頃に来てくださっていたお客さまが
年中と小学2年生になった子どもたちを見ると
驚かれたように「大きくなったね!」と言ってくださる。
そうか、この子たちはこめじるしがあることで
とてもたくさんの方に小さい頃の姿を見てもらえたんだなと思う。
こめじるしは私たち夫婦二人のお店ではなくて
「あの子たちがいるお店」と家族ごと見てくださる方がいることも
とてもうれしいことだと改めて思う。
エピソード9
うちのひいおじいちゃんは、御年96歳。
うちのひいおばあちゃんは、御年91歳。
おじいちゃんは施設にいるが、おばあちゃんはまだまだ家で元気。
こめじるしをオープンする頃には二人とも活動的で
じいちゃんは車の運転もしていた。
オープン前には二人で軽トラで来ては草取りをしてくれたり
持ってきたおにぎりをまだ未完成のこめじるしで一緒に食べたりした。
当たり前だけれど時は経ち、
じいちゃんばあちゃんも年を重ねた。
その時に一緒に過ごした時も、話したことも
忘れそうになっている自分にはっとする。
今のこめじるしがあるのは、じいちゃんばあちゃんのおかげ。
こめじるしは、私たちの力だけでは生まれていない。
エピソード8
朝来ると、玄関先に山盛りの野菜が置いてあったり
ある時はぬか漬けが置いてあったり
新しくランチを始めるとなると早速に食べに来てくれたり
見かけるといつも明るく声をかけてくれたり
すべてを書き始めるときりがないくらい
あたたかな、私たちにとって大切な
こめじるしのおとなりのお父さんお母さん。
こんな山奥だけれど、安心してお店ができるのは
お二人の存在がそばにあるからだと
いつもいつも、ありがたく思っています。
エピソード7
その方はいつも、1周年ごとに花束をくださる。
ふだんはドライフラワーや花束を
お願いするたびに素敵なものを作られる方だけれど
周年ごとに私たちにくださる花束は
お庭にある草花を使った、とてもさりげなくて美しい
その方らしい花束。
今年は9周年。その花束を受け取って
改めて自然を見つめる人は優しいと思った。
9年の間にいろいろなことがあったけれど
草花は変わらずそこに咲き、美しさは変わらない。
それを見つめ続ける人は、やはり変わらず優しいのだと思う。
エピソード6
こめじるしには連休に帰省のタイミングで来てくださる方が多い。
そう言っただけであの方も、この方もといろいろな顔が浮かぶのだが
お会いするスパンが長いため
連れていた小さなお子さんがぐんと背が伸びていたり
お子さんが生まれて赤ちゃんを連れて来られたり
その変化に毎回驚かくことも多く、うれしいことこの上ない。
その中でも県外に出られている方が
邑南町内の家族を連れて来られることも多い。
おじいちゃんお一人では足を運ばれたことがなかった場所。
家族に連れられて初めてこめじるしに来られたと
うれしそうに話される姿はいつもこちらがうれしくなってしまう。