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炊き風呂と家族

komejirushi

我が家は五右衛門風呂。

風呂の温度は薪を燃やす加減によるのだが

 

入った最初は熱くても良いけれど

子供たちが一緒に入る頃には多少ぬるめが良い。

そうなると微妙な燃やし加減が必要で

もはや毎日のことなので風呂を焚いてくれる

父さんはその要領を得ている。

 

しかしながら「熱い?」や」「もう少し燃やそうか?」といった

薪を燃やす人と入る人とのコミュニケーションが必要で

先に入った人は、後から入る人に

「もう少し燃やしとこうか?」といった気遣いも生まれてくる。

 

子供たちもいて忙しい中で

なぜあえて五右衛門風呂かと言われることもしばしば。

でも、生活の中で人が人のことを想像したり

思いやったりする機会は「自動」に囲まれるより

はるかに多いと思うのだ。

 

五右衛門風呂は大変。確かに大変。

けれど寒い冬に薪で温まった湯につかると

あたたまることはもちろん、家族の距離もぐんと近くなる。

 

つい忙しさに手放しがちな生活の中の色々な行為。

簡単に捨ててしまわずに、できる限りは大切にしたい。

 

 

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