エピソード11
おき火とマスク
komejirushi
ありがたいことにこめじるしは
常連さんたちがおき火のようにあたためていてくれて
世の中の動きを見ていると
不安になるような心持ちも
お客さまの顔を見て、お話をして
それでほっとするような、大丈夫だよと
守られているようなそんな心地がする。
世の中マスクをしなければいけないという決まりごとができると
「マスクをしていない人はいけない人だ」という考えが生まれ
公共の場では咳エチケットをという決まりごとには
「咳をする人は何か悪いものを持っている」という疑念が生まれる。
そんな中にあって、できていないことに目を向けるよりも
できていることに目を向けたいと思う。
こめじるしに来てくださるお客様には
いろいろな疑念を向けるよりも
マスクを着用してくださってありがとうございますと
来てくださってありがとうございますと
ただそんな気持ちでお迎えしたいと思う。
本当に心がけなければいけないことは
世の中の決まりごとに添うだけではなくて
一人ひとりが自分の頭で考えて判断することだと思う。
コロナウィルスの感染拡大によって
心の温もりまでも消えてしまうことは恐ろしい。
まだまだ先行きの見えない状況の中で
丁寧に淹れたコーヒーと焼きたてのおやつで
少しでもお客さまの心がほぐれたとしたら
こめじるしをやっていてこれほどうれしいことはない。