エピソード11
秋と萩
komejirushi
萩の花が今年も咲いた。
この花が好きで、こめじるしの庭に苗を植えて
きれいに咲いた翌年には
秋生まれの次女の名前を「萩乃」と名付けた。
毎年この花がきれいに咲くたびに
秋の訪れを感じながら子供の成長を改めて感じる。
こめじるしの森にはたくさんの木々があって
紅葉がきれいな秋、荒涼とする冬、芽吹きの春、蒼々とした夏と
植物が季節の訪れを教えてくれる。
子どもの成長も、忙しさで感じ入ることもない日々だけれど
自然は常に変化して、季節がめぐることを着実に知らせてくれる。
おでかけしなくても、何か特別なことをしなくても
視点を変えてそこにいるだけで豊かな気持ちになることができる。
それは自然のそばでくらすことができているおかげ。
刻々と変化する子どもたちの「今」を大切に見つめたいと
日ごとに色濃くなる萩の花を眺めながら思った。