all

森と記憶

komejirushi

3歳の娘をおんぶして森を散歩していたら

のどの奥がツンとして涙が出そうになった。

落ち葉の絨毯の下には真緑の雑草たちが顔をのぞかせていて

まだこれからが冬本番というのに

先の春を見据えて力強く生きている。

季節は容赦なくめぐり、人間を待ってはくれない。

 

背中では寝はじめた娘が暖かく重みを増して

吹く風が一層冷たく感じる。

おんぶして後ろで寝息をたてるこの時もきっと一瞬で

いつかこの森でのことを懐かしく歩く時が来るのだろう。

 

森の匂いも、風の冷たさも、全てが記憶となり

いつか思いをはせる思い出。

今を大切に。一瞬一瞬大きくなる娘たちをしっかりと見つめたい。

 

Recent posts

最近の投稿

Past posts

過去の投稿

記事URLをコピーしました