こめじるし

仕入れの旅 01

2015/02/20

島根県松江市玉湯町。

旅のはじまりは湯町窯から。

色とりどりのスリップウェアのように

いつも元気なお父さんが、今日もちゃきちゃき対応してくださる。

品定めの合間に「ちょっとちょっと」と奥の部屋へ。

行ってみるとそこには、エッグベーカーにほかほかの卵。

ここでしか見られない貴重な品々に囲まれて

はふはふいただくそれは特別な味がした。

 

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つづいては、鳥取県境港市。

伯州綿と呼ばれるこの土地で昔から育てられてきた綿による

「弓浜絣」の伝統を守る「工房ゆみはま」。

丁寧に対応してくださるその姿に

ものづくりへの真摯な気持ちが伝わる。

ああこの品物たちと丁寧に販売しなくてはと

気が引き締まる思い。

茶色の綿を初めて目にした。色をつけたものではない。

もとから茶色い色をしているものは、この地方独特のものだそう。

 

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やはりものづくりに向き合う方との時間はうれしい。

テレビやインターネットの情報ではない

毎日土や、綿や、糸に触れてそれらと会話して

疑う余地のない自然の摂理とともに生きている方たち。

もっとお話を聞きたい。

 

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身土不二

2015/01/31

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自論。

一緒に餅をつくことは家族の証なのである。

実家では、1年に1度家族全員で餅をつく。

結婚してからも、家族で餅をつくことができる環境にいる。

こちらでは「寒餅」とか「寒水」などと言い

正月から2月3日までにつく餅は大変に良いそうで

節分までは幾度となく餅をつくのだ。

 

実家のように外で火を炊き、米を蒸すようなことはしないが

それでも、あれやこれやと話しながら

餅を祖母がちぎっては、揉む作業は

楽しくてうれしくて、なつかしい。

 

この土地の、この家族の伝統を継承しよう

などと鼻息荒く挑んでいるつもりはないのだけれど

昔から大切にしてきた家族の習慣が

新たな土地でも同じということが何ともうれしい。

 

あんこ餅に使うあんこは、祖母が育てた小豆で作る完全手作り。

この土地で育ったものを、季節とともに、この土地のならわしに従っていただく。

「身土不二」。お店でも私たちが伝えたい、大切にしたいこと。

 

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家の息吹

2015/01/26

 

店舗となる建物の内部解体が始まった。

雨の日も、雪の日も、

30年以上この家を支え続けた柱があらわになり

ひっそりと、そこで呼吸をしていた。

この場所を大切にしてきた家主さんとともに

寄り添い続けた壁や畳を失ったせいか

少し寂しそうにも見える。

 

この度の工事で、何本かはその使命を全うするが

のこりの柱たちはうれしいことに家の別の場所で

新しい役割を担ってくれるのだそうだ。

 

庭にある小屋では、

家を建てる時のものと思われる

間取り図を見つけた。

別荘としてこの家を建てた前の家主さんも

きっと今の私たちと同じ気持ちでいただろう。

そう考えると建物への愛着もひとしお。

 

今も、昔も「はじまり」のそばにある柱たちに支えられて

家の命は途切れることなく、これからも引き継がれる。

 

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日をめくる

2015/01/15

 

 

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今年から我が家では日めくりのカレンダーを使っている。

たまたまいただいたものではあるが、

この「めくる」という行為がとても新鮮なのである。

ついでにそこに書かれていることわざを読み

ふむ、と今の状況に置き換えてみては

朝から感慨深くもの思いにふけっているのだ。

新しい年が明け、1日1日を何の意識もなく

ばたばたと過ごしてしまいがちな中で

この朝の「ひとめくり」は、よし今日という1日が始まるぞと

一呼吸くれるようで何ともすがすがしい。

新たなことが始まる1年。

来る日のために1日を大切に重ねたい。

今年の12月31日のカレンダーをめくる朝は

どんなことを思っているのだろう。

お店はいよいよ、リフォームが始まった。

しばらくは雪のご機嫌を伺いながらになりそうだ。

 

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冬という季節と温度

2014/12/29

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これからお店となる建物に、「燻製会」なる会のもと

UIターンの方たちが集まってくださった。

これから大幅にリフォームをするため

現状の建物としては、ありがたい見納め会となった。

この場所には、役場の方の紹介で出会うことができ

その場所にはいま、たくさんの方たちが集まっている。

私たちがいまめざすことへの道は

決して自分たちの手だけでは辿りつかないと

あたたかい気持ちでいっぱいになった。

会の最後には、雪の中で焚き火をした。

まだ6時というのに、あたりは降る雪さえも見えない闇の中で

ただつんとはりつめた寒さと、焚き火の暖かさを感じながら

そういえば冬の本当の温度に

ここ最近向き合っていないことに気づいた。

「寒い」という言葉は、悪い意味ではないのだ。

先日凍結で破裂してしまった水道管のことを思い出しながら

私たちはまだ、ここで過ごす本当の冬の姿を

まだ知らないのだと思った。

そして、これから出会うことのできる

いろいろの季節の姿があることに、

吹雪く雪にも全く負けない焚き火の炎を見つめながら

心がどきどきする心地がした。

 

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無を信じる

2014/12/9

 

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今年も雪が積もり、ぐんと気温が下がった。

真っ白な風景を目の前にすると

ひとの力以外に、この世界に働いている大きな力に

ただただ圧倒される。

いろいろなことに悩み、不安を抱える日常の中で

ふと人の力の手の届かない場所に目を向けてみると

何をそんなに難しい顔をしているの、と言われているようで

肩のちからが抜け、心があるべき場所に落ち着く心地がするのだ。

自然とともに暮らすとは、きっとそういうこと。

そんなことを、この場所から伝えることができたら。

ただいま、浄化槽工事中。間もなく着工。

 

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はじまりの冬

2014/11/30

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来春、念願であったお店「こめじるし」をオープンする。

新たな挑戦ではあるが、私たち夫婦にとってごく自然なことのようにも感じる。

お店を営むことは仕事をかえることではなく、私たちの生き方。

そう考えると、開店までの一つひとつの準備さえも

人としての成長に感じられ喜ばしい気持ちになる。

民藝品と出会ってからというもの

一つ一つの器に料理を盛ることや、カップにコーヒーを注ぐことが

まるで質の良い服に袖を通すようで、

ああ、そうか日々の器を選ぶということは

生きる心地を選ぶということだとうなずく日々。

日用品は人が生きるうえでの大切な伴侶。

こめじるしが良き伴侶と出会える場所になればうれしい。

少しづつ、少しづつ、私たちのお店づくりが進んでいる。

 

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